JAあいち三河の概況
組合長あいさつ
初夏の候、組合員の皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
平素よりJA各事業に格別のご理解とご協力を賜り心より厚くお礼申し上げます。
令和5年度は、第8次中期3か年事業計画の最終年度として、「10年ビジョン」に沿った事業推進を行い、環境変化に適合した総合事業機能の発揮と健全経営により、地域農業の発展に向け努めて参りました。その結果、厳しい経済情勢が続く中ではありますが、概ね計画通りの実績をあげる事ができました。これもひとえに組合員、地域の皆様のご理解とご協力の賜ものと重ねてお礼申し上げます。
さて、我が国の情勢は、近年の国際情勢の不安定化や日銀のマイナス金利政策での為替の円安による物価の上昇が続いており、暮らしの家計に直撃しております。
農業経営に関しても、生産資材の高騰による生産コストの高止まりが続き、農業生産コストの増加が販売価格に反映できない農業経営は、ますます厳しい状況となっております。食料安全保障の観点からも持続可能な農業経営体制の構築が急務となっております。
こうした状況の中、食料・農業・農村基本法の改正案には、食料安全保障や更なる農業の生産性向上など国内農業政策全般について明記されました。しかしながら、農畜産物の再生産が可能な価格の実現や農業の安定に関する仕組みについては、まだ不十分であると感じております。今後は、JAグループ一丸となって、引き続き農業経営の安定に向けて働きかけを行って参ります。
JAを取り巻く経営環境は、農業者の高齢化や担い手の減少、リテール市場の縮小による他金融機関等との競争苛烈化など、今後ますます厳しくなることが想定されます。こうした状況下で、持続可能なJA経営基盤の確立・強化を実現するため事業計画を立案・実行して参ります。
今年度は、第9次中期3か年事業計画の初年度となります。「JAあいち三河10年ビジョン」実現に向けた取り組みとして、組合員・利用者に寄り添った顧客本位の活動を徹底し、安心してお任せいただけるスペシャリストの育成や、新規就農者や後継者の育成・サポートを実践して参ります。新たな取り組みとして、LINE等のSNSを通じ組合員や次世代層との結びつき強化を積極的に行い、外部環境の変化にいち早く対応できる「不断の自己改革」を実践して参ります。
最後に、組合員の皆様におかれましては、今後ともより一層のご指導、ご支援を賜りますようお願いするとともに、平素の皆様のご厚情に心より感謝申し上げ、ご挨拶といたします。
令和6年6月21日
あいち三河農業協同組合
代表理事組合長 大竹 博久